埼玉県RSウイルス流行監視WGからのお知らせ ー2024シーズンのパリビズマブ投与に関して

1.今シーズンのRSVの流行は、埼玉県ではまだ認められていないが、全国的にみると流行が始まったと考えていい地域もある(https://www.small-baby.jp/rsvirus/trend.html)。埼玉県の定点報告は1月31日の時点で0.08である(2024_4w (saitama.lg.jp)

2.WGではここ数年の流行状況を鑑みて、今シーズンの投与は4月から開始を推奨する。原則8回投与で、11月までとなるが、その時点で流行があれば再検討する。4月1日を流行開始と捉え、投与患者を選定する。2023年シーズンと2024年シーズンの両方適応になる児も漏れないようにする。

3.3月退院の児に関しての投与であるが、その時点での流行状況、児の背景・感染リスクなどを勘案したうえで、退院時に投与することも考慮する。3月開始の児に関しては、8回投与で10月に終了となるリスクも存在する。いずれにしても、症状詳記をしっかりと記載する。

4.パリビズマブは反復投与で血清抗体価が十分な有効血中濃度まで上昇がみられ、投与後1か月まで維持することができる。そのため、4週間毎の投与間隔を遵守し軽微な感染症で延期することは避ける。

2024年2月11日 埼玉県RSウイルス流行監視WG
大山昇一、國方徹也(文責)、小島拓朗、小林敏宏、菅沼栄介、清宮綾子、側島久典
細野茂春、峯眞人、森脇浩一